A walking tour in Nagoya, Japan. 
今回は野跡と稲永を歩いたのちに荒子川、中川運河、堀川を一挙に渡っていきます。
公園や緑地の散策にかなり時間をかけていますが、そういったバランスが自分の好みですのでそこはどうかご理解ください。

野跡について。
「のせき」または「のぜき」と読みます。いきなり難読な町名ですが、こちらはかつての稲永(いなえい)新田から分割されて成立した町となります。
2つ前の動画で訪問させていただいた藤前干潟を見渡せる稲永公園のある場所もこの野跡の町内となっています。
駅前のモザイクアートでも藤前干潟を題材としていることから、この町内の方からも干潟が愛されていることが伝わってきますね。
これだけ駅前に広大な土地があるのにも関わらず公園隣接の集合住宅があるだけのように見えるのは、おそらく計画的な都市整備を目指す道半ばなのかなと推測します。
名古屋駅直通の鉄道駅と広いバスプールはもう完成しているわけですから、隣接する空き地も合わせてショッピングモールでも建ってしまえば一気に見違えるような気がしますがどうでしょうか。
私がもし立案してよいなら、駅を道路をまたぐ形状にしつつパスプールの上階に複合商業施設が乗るというプランにすると思います。
というのも、現状は高架に平行する道路が駅への経路の障壁となっているので、そこを陸橋などで緩和する必要を感じるからですね。

稲永東公園について。
稲永の「南西」の端にある広めの公園です。結構な尺をこちらに割きましたがその価値はあったと思います。
名前に違和を覚えますが、おそらく野跡にある稲永公園のさらに東にある公園だから、という意味合いでしょう。
道路に分断されてはいますが稲永公園の一部、というふうにも見ることができますね。
整備された水路、園内を一望できる丘が造成されているのが特徴で、普通の公園とはかなり趣が異なります。
水路については、宝神処理場にて砂でろ過された水をこちらに流している旨が書かれた看板も映っています。
水面にカメラを向けてみるとメダカや鯉やザリガニの姿を見ることができましたので、ろ過による水質改善の効果をその目で確認することができました。
こちらの水路はこの公園の南東の端にある永徳ポンプ所を経由して伊勢湾へ流れていきます。
ある意味ではこの水路こそ庄内用水の終点と言えますが、堀川が生まれて庄内用水と分岐する場所からずっと歩いて追ってきた身からすると特別な感慨がありますね。

稲永について。
地味に難読ですが「いなえい」または「いなえ」と読みます。
稲永は稲富新田と永徳新田が明治時代に合併して生まれた合成地名の町になります。
港区の合成地名というと2つ前の動画であった「宝神」が記憶に新しいですが、成立経緯もほぼ同じ感じですね。
野跡と同じくこちらにもあおなみ線の駅があり、駅の北側には十一屋川緑地、駅の東には「カインズ名古屋みなと店」があります。
中央部に錦町という歓楽街があったようですが今はその面影は道の形状くらいにしかありません。

荒子川ポンプ所について。
前の動画にて荒子川公園のフェニックスアイランドからこちらを撮影していましたが、今回はその逆側からの撮影になります。
すぐそばにあるかもめ歩道橋からじっくり見られるのが良かったです。
普段は意識しないかも知れませんが、荒子川とその流域の水位を管理する非常に重要な施設ですね。
建屋からして壁のような形状なのはその身を挺して街を守るためです。
大雨や万が一の津波の際にはこちらだけが頼りですので平時から応援しましょう。

中之島川緑地について。
かつて存在した川を埋め立てた緑地で、大手ふ頭の北側になります。
架かっていた橋の欄干をそのまま保存していたり、やや低地にあるため車道をトンネルで潜る形状になっていたりとなかなか自分好みでした。
全体的に溢れる立体感がとても好きですね。
ちなみに大手ふ頭では冷凍魚介類を取り扱う工場などが立ち並んでいますが、かつては輸入バナナを専門に扱っていたためバナナふ頭と呼ばれていたそうです。
大手ふ頭は関係者以外が立ち入れる雰囲気ではなかったので今回は訪問は見送りました。

池鯉鮒神社について。
読めませんでした……。
調べると「知立神社」が出てくるので頭が「????」で一杯になりましたが、これ「ちりゅう」と読むんですね!
同名の神社は日本各地にあるようで、自分の見識が足りないだけだということを思い知りました。

中川橋について。
中川運河に架かる橋だから中川橋……なのでしょうが大胆な名前です。
それもそのはず古くからある橋のようでかつてはここを路面電車が渡っていたのだそうです。
真新しいのはつい最近改築されたばかりだからなのでした。
南にはシートレインランドの大観覧車が、北には中川口通船門が見えるという素晴らしい眺望。
以前の歩きでこちらを渡っていくルートも選択肢にあったのですが撮影の尺の関係もあり見送った経緯があります。
今回の撮影のために残しておいて結果的には良かったかもしれないですね。

JR貨物名古屋港線名古屋港駅について。
中川陸橋の上から貨物駅を見ることができましたので撮影しておきました。
ガーデンふ頭がレジャーエリアとなった現在は名古屋港での鉄道貨物の存在感は殆どありませんが、かつてはふ頭全体の貨物輸送をほぼ一手に鉄道が担っていました。

築地口について。
以前の名古屋港の歩きでも訪れましたがその際は北から南へ、ガーデンふ頭方面を目指して築地口商店街を通っていました。
今回は西から東への通過になるのですが、狭い土地にインターチェンジを押し込めた影響なのか複雑な交差点が多いのが見どころです。
築地口交差点に展示してある錨は名古屋港に保存してある「南極観測船ふじ」のものだったんですね。

堀川にかかる港新橋にて今回の動画は終わりますが、この橋については次回またあらためて解説します。
今回の裏テーマは「たくさんの水路と出会う」というものでしたが気づかれましたか?
次回は長きに及んだ港区パートの最終回となる予定です。

00:00 あおなみ線野跡駅~市営みなと荘
07:00 野跡歩道橋(野跡交差点)~野跡小学校
11:45 稲永東公園・散策林
21:50 稲永東公園・水路
33:00 西稲永交差点~稲永神明社~稲永交差点
42:55 十一屋川緑地
50:50 あおなみ線稲永駅~カインズ名古屋みなと店
54:40 かもめ歩道橋(一州町交差点)~荒子川ポンプ所
1:00:15 中之島川緑地(西)~築三町交差点
1:07:10 中之島川緑地(東)~大光寺~池鯉鮒神社~中川橋西交差点
1:14:55 中川橋(中川運河)~中川橋東交差点
1:17:55 中川陸橋(名港ポンプ所~JR貨物名古屋港線名古屋港駅)
1:22:40 浜1丁目~地下鉄名港線築地口駅
1:23:55 築地口交差点~築地口東歩道橋~港陽
1:32:10 宝港歩道橋~千鳥1丁目
1:37:00 港新橋(堀川)
 
Twitter : https://twitter.com/saiinsenpai

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