A walking tour in Nagoya, Japan. 
今回は港北の心残りだった場所を少し歩いてから稲永方面に向かい、藤前干潟を見に行ってきました。
藤前干潟はかなり以前から必ず行きたい場所と決めていましたので今回の訪問は非常に感慨深かったです。
この日の天気はまずまずでしたが、どうにも曇りがちだったりゲリラ豪雨が多い夏になっていますね。

土古町(どんごちょう)について。
難読ですが由来は確かではないそうです。
旧名古屋競馬場のある土地は今は泰明町という名ですが以前は土古町の一部だったそうで、土古競馬場という異名もあったということです。
おそらく荒子川を挟んだ土地なことから分割してしまったほうが行政区分として管理しやすいということなのでしょうか。
小碓小学校があることからこちらも旧小碓町の一部だったということがわかりますね。

入場は以前紹介しましたが実際には歩いていなかったので改めて来てみました。

高木町3丁目では善進橋から南陽大橋に直通する道路を拡張する工事が進行中でした。
最近までいくつかの家屋がまだ残存していた気がするのですが今回寄ってみたところ取り壊されてなくなっていました。
どんどん街並みが変わっていくことに少し寂しさもありますが、道路が広くなって便利になると良いですね。

神宮寺と宝神について。
宝神交番や宝神のバス停が神宮寺の町内にあるなど、このあたりも地名が入り乱れています。
宝神という名自体が「宝来新田」と「神宮寺新田」の合成地名だったりするようなのですが、それと関係があるかどうかは分かりませんでした。
ついでに書きますが、今回渡った神宮寺と宝神の中間にある大きめ交差点はこれだけ大きく通行量も激しいにもかかわらず名無しのままなのが非常に謎です。
場所の指定などをする際に交差点名を選ぶことが結構あると思いますし、名前があったほうが明らかに便利だと思うのですが何か事情でもあるのでしょうか。
なお、今回は寄っていませんが宝神4丁目には宝神水処理センターがあり、今まで多く取り上げてきた稲葉地用水がこちらで浄水処理されています。
処理された水の一部は暗渠を通ったのちに南東にある稲永東公園へ流れます。

西稲永荘と稲永公園に挟まれた道にミニ商店街があるのが気になったので今回寄ってみました。
小さなお店が色々あるのがなんとも可愛くて、空きテナントが少ないのも良いですね。

稲永公園について。
稲永公園は藤前干潟を一望できる位置にあるのが主な特徴となっています。
この時はちょうど休日で何らかのスポーツ大会があったのか、園内の一角にある稲永スポーツセンターに学生さんが多く集っていました。
その他にも複数の球技場のほか、干潟の向かいには野鳥観察館と稲永ビジターセンターなどもあります。
ちなみに稲永公園のある場所は厳密には稲永ではなく野跡という町名になりますが、これは稲永新田の字野跡に由来します。
稲永と野跡にはあおなみ線の駅などもあるのですが、こちらは先の動画で説明します。

藤前干潟について。
こちらは藤前地区の南端の庄内川と日光川の交わる場所にある干潟で、湿地の生態系を守る目的で国際的に制定されたラムサール条約にも登録されている場所なのですが、実は環境問題とも密接に関わっています。
名古屋が発展するにあたり伊勢湾の海岸線の浅瀬は次々と埋め立てられていったわけですが、最後まで残ったこの藤前干潟も例外ではありませんでした。
経済発展の代償として大幅に増えてしまったごみの処分場所に困り果てた名古屋市が、藤前地区にごみ処理場を建設して藤前干潟を埋め立てて最終処分場とする計画を進めていました。
しかし、その実行の寸前で環境庁が待ったをかけ、住民の熱心な環境保全やごみ分別の推進活動なども実を結んで間一髪で埋め立てが中止され、干潟は保存される運びとなりました。
それでもごみ問題は今も解決したとは言い難く、近年では目に見えないマイクロプラスチックの影響なども明るみになってきたようです。
あまり見たくは無かったのですが、今回の撮影においても沢山の漂着ごみを実際に目にしました。
藤前干潟の向こう岸の藤前地区に見える大きな煙突の建造物は可燃ごみ焼却工場の「名古屋市南陽工場」になります。
南陽工場が藤前干潟とある意味で因縁ともいえる背景を持つことは承知のうえで言いますが、それでも干潟を挟んで大きな煙突の工場がある風景は自分は割と絵になると感じます。
人間は大自然の脅威を克服して進化をしてきたわけですが、自然を破壊し侵食する人間は自然にとって異物なのかそれとも自然の一部なのか考えさせられます。
……とまあ、当チャンネルは環境系でもなんでもないわけですが、今よりもっと高いレベルで人間と自然が共存できるように変えていかないとまずいということを実感させられました。

今回訪問した時間は干潮まであと1時間というところだったためか貝やカニまでは見られなかったのは少し残念でしたが、想定を遥かに超えた数の渡り鳥を撮影することができて大変興奮しました。
渡り鳥たちはこの干潟で栄養を補給してから遠くの国へ渡っていくため、この干潟は渡り鳥にとって重要な餌場なのだということですね。
以前に動画へのコメントで藤前干潟が渡り鳥の楽園であることを教えていただいたことがあるのですが、今回やっと訪問できたうえに実際に渡り鳥に出会えてとても嬉しかったです。

今回は稲永からさらに南の名古屋フェリー埠頭にて動画を終えていますが、次回はフェリーに乗って仙台へ……とはならず、金城ふ頭のほうまで歩いていきたいと思います。

00:00 善進橋(荒子川)~寛政町
04:15 二名社~港北町~土古南公園~新港北荘
10:00 土古町~新土古荘
16:10 小碓小学校~土古橋(荒子川)
19:50 入場~当知東住宅交差点~当知東住宅~新開橋交差点
26:30 善北町~善進橋西交差点
30:10 善北公園~善進神明社~油屋町
36:00 港区油屋町3交差点~高木町
38:00 高木小学校~甚兵衛通2南交差点
41:00 甚兵衛通歩道橋~甚兵衛通
46:55 神宮寺~(神宮寺・宝神の間の無名交差点)
52:55 宝神~宝神3交差点
1:03:10 稲永~稲永変電所~西稲永荘前歩道橋
1:06:30 西稲永荘~西稲永交差点~稲永荘
1:11:05 稲永公園
1:16:30 稲永スポーツセンター
1:20:25 藤前干潟
1:27:10 野鳥観察館~稲永ビジターセンター
1:32:50 汐止町~空見町
1:46:05 名古屋フェリー埠頭
 
Twitter : https://twitter.com/saiinsenpai

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