数えで7年に1度開催される諏訪大社の御柱祭が4月2日、上社の「山出し」で幕を開けました。茅野市の御柱屋敷には上社に立てられる予定の8本の御柱が横たわります。4月5日、上社の山出しが無事に終わったことを告げるのと同時に約1か月後に行われる「里曳(び)き」の安全を祈願して「注連掛祭」の神事が執り行われました。

長野県を代表するイベントのひとつ、そして諏訪大社最大の神事「御柱祭」。諏訪大社の社殿に建てられた約17メートルのモミの大木を7年に1建て替えます。

特に山出しの最大の見せ場ともいわれる木落しは御柱を傾斜約30度、距離80mの木落し坂から数十人が乗ったまま落とし、祭りの中でもっとも危険だと言われています。過去に幾人もの負傷者を出してきました。

木落しの様子は何度もテレビで放映されているのでご覧になった方も多いでしょう。山出しだけでも40万人以上の見物客が訪れるといいますから驚きの数です。

その御柱祭、今回の山出しは感染症の影響でトレーラーで柱を運搬するという異例の措置がとられました。苦渋の決断だったと思います。山出しの見せ場と言われる豪快な「木落し」や「川越し」なども残念ながら今回は見られません。

4月2日にいよいよ始まった山出し。茅野市と原村境の綱置場に用意されていた御柱を茅野市安国寺の御柱屋敷までの御柱街道と呼ばれる約12㎞を曳行(えいこう)します。

途中、茅野市を流れる宮川では、トレーラーが橋の上で止まり、川の水を放水して御柱を清めました。

御柱屋敷と言っても特に建物があるわけでもなく、宮川の堤防沿いのちょっとした空き地です。運ばれてきた上社8本分の御柱は、ここで5月に行われる「里曳き」までの1か月間じっと静養してその時を待ちます。

ちなみに、享保18年(1733)の古い文献に「御柱やし記 休処」とあります。古くからこの呼称であったようです。

どなたでもすぐ近くまで行って間近に見られます。一応縄が張ってありますが、触っても特に注意されません。ご利益がありそうなので触っている人も大勢います。

御柱は、ここで樹皮を剥がれ、ツヤツヤとなって丸裸になります。実際に諏訪大社に立てられる姿になります。

4月5日、上社の山出しが無事に終わったことを告げる「注連掛祭:しめかけさい」と呼ばれる神事が御柱が安置された御柱屋敷で執り行われました。諏訪大社の御柱祭で、御柱を間近に見たいと観光客も集まっています。

注連掛祭では、山出しを終えたことを神様に告げ、約1か月後に行われる「里曳(び)き」の安全を祈ります。神職や大総代ら約40人が参列する中、厳かな雰囲気の中行われました。

御柱屋敷:長野県茅野市宮川3791

※無料の駐車場ありますが、台数が限られます。おそらく40台くらい停められると思います。平日は空いてますが土日はおそらく混むでしょう。
※仮設トイレが10箇所ほどあるのでありがたいです。

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