日本を代表する山脈である北アルプス(飛騨山脈)。国道158号は、この険しい山脈を越える唯一の国道です。
上高地にほど近い標高1790mの鞍部には、古くから重要な交通路であった安房峠があります。戦国期には、武田信玄が飛騨に攻め入る際にこの峠を越えたと伝えられています。
時は過ぎて1900年代に入ると、山岳観光地として人気が高まってきた上高地に至る観光ルートとして利用されるようになり、1938年には車道が開通、当時としては自動車が通れる日本一標高の高い峠でした。
この峠道は1953年に国道158号に指定され、以後北アルプス観光の要所として交通量が激増しました。日光いろは坂に匹敵するヘアピンカーブが連続する狭隘路で、大型の路線バス・観光バスが何度も切り返しながら進むため、夏のハイシーズンには大渋滞が発生、中ノ湯から平湯に通り抜けるのに5時間以上かかることもありました。
この交通の隘路を解消するため、安房峠の直下にトンネルを掘る計画が立てられ、1964年に調査開始、1980年着工、難工事の末1995年4月にトンネルが貫通、高規格幹線道路中部縦貫自動車道の一部として1997年12月6日に供用開始となりました。
トンネル開通後も峠道は旧道として国道指定が継続されていますが、交通量は大幅に減少、峠にあった茶屋も無くなり、往時の賑わいが嘘のような寂しい山道になってしまいました。
今回は、158号終点の渚交差点から高山市まで撮影しました。長時間の収録となったため、安房峠を境にして、2回に分けてアップしました。
★関連動画
北アルプスを越える山岳国道②:国道158号 安房峠~高山
★ハイライト
02:23 中央道長野線(長野自動車道)松本I.C.交点
20:06 左手に新島々駅(ここから山岳道路)
28:30 稲核橋(右手に東京電力稲核ダム)
40:04 奈川渡ダム
1:02:31 県道上高地公園線交点(正面に釜トンネル)
1:09:03 サムネイル画像の場面
1:13:20 上高地乗鞍スーパー林道交点(閉鎖中)
1:19:14 安房峠(長野・岐阜県境)
★主な走行路線
・国道158号
福井県福井市から長野県松本市に至る一般国道です。幾つもの峠を越える、日本有数の山岳国道路線です。平行して建設中の高規格幹線道路、中部縦貫自動車道は2021年7月現在部分的に開通しており、ほとんどの区間は道路法上は本路線の一部とされています。
※一部風切り音が大きくなっているため、音量控えめでの視聴をおすすめします。
※撮影に当たっては、交通法規を遵守し安全運転を心がけております。
(広角レンズの特性により、実際よりスピード感のある映像となっています。)
Date : 2021-07-17
Camera : GoPro HERO 8 Black
3840 × 2160(4K) 60fps
AloJapan.com