静岡県最長の一般県道、総延長68.6kmのうち、そのほとんどが1~1.5車線の狭隘路という、正に”険道の中の険道”と言っても過言ではない偉大な路線が、この389号水窪森線です。
今回は、終点から起点に向けて、重用区間も含めて全区間収録しました。トータル3時間ほどかかってしまいましたので、2回に分けてアップしました。
①に引き続き、後半の②は浜松市天竜区春野町小石間から同市区水窪(みさくぼ)町奥領家までの区間です。いよいよ本路線のクライマックス、気田川上流の峡谷を進んで行きます。
国道362号から分岐し杉川を渡ると、程なくして最初の難関、小石間隧道を通過します。高さ3.8m、幅3.2mの規制がある狭隘トンネルです。
かつて、この気田川沿いに森林鉄道が走っていました。「気田森林鉄道」と称された延長33kmの鉄道は、1933年に発電所建設の資材運搬用として着工、のちに東京営林局の森林鉄道となり、1959年に廃止されました。以後、軌道敷・トンネル・橋の一部は現在の本県道に転用されています。小石間隧道もその一つです。
赤い吊橋のある勝坂(かっさか)集落を過ぎると、険しい峡谷となり道幅も狭くなります。この区間は「明神峡」と呼ばれ、紅葉の名所として知られています。景色は美しいですが、落石には要注意です。
対向車と落石に気を付けながら1車線の狭隘路をしばらく走ると、門桁(かどげた)の集落に入ります。ここは旧春野町域ではなく山一つ隔てた水窪川の谷に役場があった旧水窪町域です。元々は山向こうの河内浦(こうちうれ)集落とともに「山住村」という一つの村でした。間にある山住峠は標高1066m。門桁・河内浦の両集落は約520mなので標高差はそれぞれ約500mほどあります。昔は村内の集落間の移動も一苦労であったことでしょう。なお、この峠道に車道が通じたのは1970年のことです。
最後に少しおまけで水窪町中心部の旧道(元国道152号)を走っています。
★関連動画
静岡県道389号水窪森線① 森~春野
★ハイライト
00:19 杉川を渡る小石間橋(L=45.7m)
00:57 小石間隧道
06:48 石切川を渡る門島橋(L=65.0m)、右手に中部電力豊岡発電所
14:50 勝坂集落、右手に勝坂橋
24:06 道路を跨ぐ流水溝、ここから明神峡
31:13 気田川を渡る大島橋(L=41.0m)
32:58 左前方に中部電力豊岡ダム
36:26 気田川を渡る門桁大橋(L=60.6m)
38:27 門桁集落
40:19 電源開発門桁ダム、気田川を渡る門桁大橋(L=40.4m)
56:03 左手に山住神社参道
56:09 山住峠、天竜スーパー林道交点
1:10:27 河内浦集落
1:14:17 犬岩
1:19:32 飯田線向市場踏切
1:20:04 水窪川を渡る水窪橋(L=39.8m)、国道152号交点
★主な走行路線
・静岡県道389号 水窪森線
浜松市天竜区水窪から周智郡森町三倉に至る一般県道です。静岡県西北部「北遠地区」の山間部を縦断する路線です。3つの単独区間に分かれ、そのほとんどが狭隘区間となっています。
※一部風切り音が大きくなっているため、音量控えめでの視聴をおすすめします。
※撮影に当たっては、交通法規を遵守し安全運転を心がけております。
(広角レンズの特性により、実際よりスピード感のある映像となっています。)
Date : 2021-05-23
Camera : GoPro HERO 8 Black
3840 × 2160(4K) 60fps
AloJapan.com