池田鉄道は、かつて信濃鉄道(現JR大糸線)安曇追分駅から北安曇郡池田町に延びていた延長6.9kmの鉄道です。1926年開業、1938年に廃止となり、わずか12年足らずの短命な鉄路でした。

当時の池田町は、大町とともに北安曇郡を代表する町で、県内でも有数の製糸業が盛んな所として繁栄していました。しかし、信濃鉄道の通過を拒絶したため、高瀬川を挟んで対岸にある当町は取り残された形となり、その不便さを思い知った町民が鉄道を熱望、信濃鉄道の資本によりこの池田鉄道が建設されました。

無事開業しながらも、世界大恐慌により製糸業が衰退するとともに同鉄道も苦境に立たされ、更に接続する親会社の信濃鉄道が国有化されたことにより経営が困難になったことから、やむなく廃止となってしまいました。

廃止から80年以上経過しているため、当時の遺構はほとんど残っていませんが、駅があった場所には標柱が建てられています。なお、信濃池田駅は駅舎とホームが残されている模様です。

今回は、同鉄道起点の安曇追分駅前から、線路があった場所にほぼ沿って走る原木戸安曇追分停車場線、大町明科線で池田町中心部へ、更に四人峠を越えて生坂村に延びる上生坂信濃松川停車場線を合わせて収録しました。

★ハイライト
02:10 高瀬川を渡る高瀬橋(L=208.0m)
03:28 左に十日町駅跡の標柱
10:22 池田町中心部(上生坂信濃松川停車場線交点)
21.22 犀川を渡る生坂橋(L=167.6m)
23:48 道の駅いくさかの郷
24:08 右前方に東京電力生坂ダム

★主な走行路線
・長野県道329号 原木戸安曇追分停車場線
北安曇郡池田町原木戸から安曇野市北穂高の安曇追分駅に至る一般県道です。終点付近の駅前通りを除き、2車線の改良済道路となっています。高瀬川を渡る高瀬橋は、現橋は2000年に造られていますが、かつて上流側にあった旧橋は、池田鉄道の鉄橋の橋脚を流用していたとのことです。

・長野県道275号 上生坂信濃松川停車場線
東筑摩郡生坂村から北安曇郡池田町を経て同郡松川村の信濃松川駅に至る一般県道です。生坂~池田の四人峠を越える区間は、1.5車線程度の狭隘路となっています。なお、起点付近の生坂村中心部を走る区間は、もと国道19号のルートです。

※一部風切り音が大きくなっているため、音量控えめでの視聴をおすすめします。
※撮影に当たっては、交通法規を遵守し安全運転を心がけております。
(広角レンズの特性により、実際よりスピード感のある映像となっています。)

Date : 2021-05-15
Camera : GoPro HERO 8 Black
3840 × 2160(4K) 60fps

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